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房州びわと山の幸 福原農園は贈答用の房州びわを無農薬栽培している千葉県南房総市富浦町の房州びわ専業農家です。

福原農園はイノシシと戦っています

福原農園はイノシシと戦ってます

このページでは、福原農園の農作物を荒らしているイノシシの生態と 今までに行ってきた対策を紹介しています。

福原農園では、びわ山にコードリールで電気をひいて、電気柵に常時電気を流すことでびわ山へのイノシシの侵入を防いできました。ところが、2017年頃から、3段に張った電気柵でも、イノシシの侵入を防ぐ事が出来なくなってきています。2017年から、防獣ネットとワイヤーメッシュを組み合わせた柵への切り替えを進め、現在は全てのびわ山での切り替えが終了しています。防獣ネットとワイヤーメッシュを組み合わせた柵をイノシシが突破したことほとんどは無いので、一番お勧めできる対策だと思っています(防獣ネットが切られて小動物が入ることがあるので、メンテナンスは必要です。防獣ネットの代わりに防風ネットを使えば、切られることも無いので、メンテナンスもほぼ不要になります)。現在は、猿などが来た時にも対応できるよう、柵の上部に電気柵を取り付けたものでびわ山を守っています。



ページ内容(ページ内リンク)
下の青字をクリックするとその内容が書かれている部分に移動します(windowsパソコンのみ)。
・イノシシとはどのような動物?
・福原農園が行ってきたイノシシ対策
・わな猟の免許を取るためには(千葉県の場合)



( 動画:檻罠に捕獲されたイノシシ )
福原農園とイノシシは、竹の子、栗、びわをめぐっての攻防を行っています。2011年からは温州みかんでも大きな被害が出るようになっています。今までミカンを食べ物だと認識していなかったのですが、味を覚えられてしまったようです。2014年ごろからは甘夏も食べ物として認識してしまったため、甘夏の木も枝を折られる被害が出るようになっています。イノシシの群れの中で情報が伝わる早さはとても速く、多分富浦のイノシシのほとんどが、「ミカン、甘夏はおいしい食べ物だ」と学習してしまっています。イノシシの学習能力の高さは侮れません。最近では、2012年1月に、イノシシに襲われた人が亡くなる事件も起きており、対策が急がれる状況です。イノシシが人を襲うケースはまれですが、もし襲われたら牙で動脈部分を刺されないように注意する必要があります。太ももの動脈を切られると、それが致命傷になり、失血死することがあります。 数年前まではイノシシはほとんど見られませんでした。千葉県では1973年から1985年までの13年間イノシシの捕獲記録がなく、イノシシは一時期、絶滅したと考えられています。1985年頃から鴨川、勝浦、鋸南等でイノシシの野外放逐が行われ、今では、千葉県中部〜南部はイノシシが普通に生息するようになっています。イノシシの野外放逐はとても社会的責任が大きい行為です。印西地区などでは現在なお、野外放逐が行われているようですが、許される行為ではありません。イノシシは毎年に3〜8頭ぐらい子どもを産みます。そのうち、成獣になるのは半数位ですが、すでに多くのメスイノシシが山に生息しているため、猛烈な勢いで繁殖しています。昔いた狼のような天敵がいないことと、富浦の山林にイノシシの食料が豊富にあることで、勢力を拡大し続けています。少子化が進む我が富浦では人間の数よりイノシシが多くなったのでは、という話も。福原農園では、防獣ネットとワイヤーメッシュを組み合わせた柵でびわ山を囲って、農地へのイノシシの侵入を防いでいます。


 ( 動画:枯草の下を掘って餌を探すイノシシの子供 )

イノシシとはどのような動物?

 豚に近い仲間で、アジアの豚はインドイノシシが家畜化したものだと言われています。イノシシは雄雌同色同形ですが、一般には雄の方が大きいです。体重は50〜110kg位ですが、170kgを超えるものもいます。メスでは110kgを超えるものは少ないようです。眼は毛で覆われていて、眼を開けた状態で藪の中を移動することができます。犬歯が発達した4本の牙をもち、雄の方が雌に比べて長い牙をもちます。上下の牙はハサミのように重なり、いつも研がれている状態なので、この牙で切られると深い傷を負わされます。「猪武者」や「猪突」という言葉に表れるように、短い距離を突進するのに適しています。首が短くて回転性には乏しいのですが、控え蹄を地面にたてて急停止することもでき、方向を変えて向かってくることもあるので、言葉のイメージで油断すると痛い目にあいます。眼はそれほど良くなく、視力は0.1位。でも、新聞を読んだりするわけではないので、眼鏡は必要ないようです。視力が弱い分、鼻が発達しており、猟犬なども風下から近づかないと感づかれてしまいます。この鼻は地面の下の餌を探るのにも役立っており、福原農園でも地面から出る前の竹の子が食べられてしまっています。ちょうど、地面の下のトリュフを探す豚と同じような感じです。また、この鼻は地面を掘ったり、重いものを持ち上げたり、物の表面を探ったりするのに使われます。雑食性で、かなり広い食性をもっています。クズ、ユリ、山芋、竹の子、栗、シイ(ドングリ)、カシなどの実、ミミズ、山がに、タニシ、カエル、野うさぎ(!)などを食べます。また、イノシシの死骸も仲間が食べてしまいます。そのため、イノシシの死骸を餌にイノシシを捕える、ということも可能です。福原農園でも、イノシシの死骸を地面に埋めたら、掘り返されて食べられてしまいました。富浦付近では山林の中にシイの木が多くあるため、ドングリを食べるために木の下に集まってきます。農作物ではサツマイモ、サトイモ、粟、そば、稲、麦、豆類、トウモロコシ、大根、スイカなどを好みます。イノシシにとって最も恐ろしいのが豚の伝染病の豚コレラや豚丹毒です。病気に耐する抵抗性は弱いので、伝染病が侵入すれば、全滅に近い状態になるそうです。千葉県では1952年〜1968年の豚コレラの蔓延と狩猟によって、一回イノシシは絶滅しています。イノシシが減ってくれるのはうれしいですが、こうなったら、当然、人間側にも影響が出て、悪くすると、「家畜の豚、全頭処分」ということになりかねないので、難しいところですね。広葉樹や常緑樹林を好み、耕地から離れた深山にはすみません。好んで出没する場所は雑木林の生えた湿ったところです。夏には好んで泥をこねてのたうちます。厚い毛に覆われているため、夏の暑さは苦手なようです。泥をこすり付けるのは、体温を冷ましたり、寄生虫をとるのに役に立っています。夜行性で、昼間は陽地のくぼみなどにひそんで昼寝をしています。夜行性といっても、行動するのは宵の口から明け方からで、人目につかない時間帯に行動する習性がイノシシの保身にも役立っています。木の枝やカヤなどを牙で折りとって寝室を作ります。この寝室に子どもを隠しておくこともありますが、長く同じ寝室は使わないようです。斜面に寝室を作ることが多いので、以前、福原農園では斜面が崩される被害が出ていました。

福原農園が行ってきたイノシシ対策

・電柵で農地を囲う。

福原農園の農地を守る手段として、長く採用していた方法です。ほとんどの場合、電柵で囲えばイノシシは侵入してきません。専用の杭をうち、そこに地表から15cmくらいと45cmくらいの高さで電線を通します。イノシシの表面はかたい毛皮で覆われているため、背中に電線が触れても感電させることはできません。しかし、イノシシは初めて見る物を鼻で探る性質をもつので、毛で覆われていない鼻から感電させて驚かせ、侵入を防ぐという仕組みです。電線をもう1本増やし、3段にして張ったり、下の写真のように波板と組み合わせて張ったこともあります。。草などに電柵が触れていると漏電して電圧が下がり、効果が薄くなってしますので、定期的に電柵付近の草を刈っておく必要があります。
2017年頃から、3段に張った、電圧が高い電気柵でも、イノシシが侵入するようになってきました。イノシシは上にある動画のように、地面に鼻を突っ込み、地面の中のエサを探して食べています。そのため、鼻が地面の中にあり、電気柵に鼻が接触しない、ということが起こり得ます。特に、身体が小さい瓜坊は地面に鼻を突っ込んでエサを探しているうちに、気がつかないうちに電気柵を突破していた、ということが起こる可能性があります。電気柵は100%イノシシを防ぐ能力は無い、というのが長年使用した福原農園の結論です。2017年から、下の防獣ネットを組み合わせたワイヤーメッシュに切り替えを進め、現在は全てのびわ山で切り替えが終わっています。
現在は、ハウスびわにアライグマの被害が出ているため、ハウスびわ収穫期のみ、ハウス周辺を電気柵で囲っています。
電柵設置作業の様子は、福原農園の嫁ブログ「びわ農家の気持ち」の記事「イノシシ戦記」でも紹介しています。




・ワイヤーメッシュ(防獣ネット合成型)で農地を囲う。

2017年より、びわ山を防獣ネットを組み合わせたワイヤーメッシュで囲う作業を行っています。ホームセンターで購入した支柱を立て、ワイヤーメッシュをマイカー線で固定していきます。電柵に比べて設置するのは大変ですが、一度設置してしまえば、電柵ほどは草刈りの手間がかかりません。

ワイヤーメッシュを設置する上で重要なことは、まず、丈夫な支柱と紐、ワイヤーを用意することです。ホームセンターで購入できる、専用のスチール支柱片つぶし(1本250円ほど)が強度があって、支柱としては一番向いていると思います。写真の電柵用の径20mmの支柱は打ち込みやすいのですが、横から強い力が加わると曲がってしまうことがあります。そのため、福原農園ではスチール支柱と電柵支柱を交互になるように使っています。杭とワイヤーメッシュをマイカー線で結びます。イノシシはワイヤーメッシュを持ち上げてようとするように力を加えてくることがあるので、ワイヤーメッシュが持ち上がらないように結びます。また、支柱が簡単に抜けないよう、ある程度深く支柱を打ち込む必要があります。ワイヤーメッシュを設置した後、高さ1mの防獣ネットの上部をワイヤーメッシュにひっかけ、下部をUピン、あるいはマイカー線で持ちあがらないように固定していきます。防獣ネットがワイヤーメッシュを連結していることにより、イノシシが柵に力を加えても、その衝撃を広い範囲に分散させることができ、柵の一部だけ壊される、ということがなくなります。
また、
ワイヤーメッシュを普通に設置しただけではウリボウには侵入されます。下の動画は、ワイヤーメッシュで囲い終わった後に、網の目をくぐり抜けて侵入してきたウリボウです。あまり小さくありませんが、このサイズでもワイヤーメッシュの目をくぐり抜けることができます。この後、防獣ネットをワイヤーメッシュに取り付けたら、ウリボウの侵入も防げるようになりました。



ホームセンターで購入できる通常のワイヤーメッシュは網の目が粗く、小型のイノシシは普通に潜り抜けることができます。そのため、福原農園では、防獣ネットと組み合わせて、びわ山へのイノシシの侵入を防いでいます。高さ1mのネットの下端を、マイカー線でワイヤーメッシュに縫い付け、ネットをめくり上げることができないようにしています。


防獣ネットに穴を開けられて小型のイノシシが侵入することはあり得るので、定期的な点検、メンテナンスは必要です。



ワイヤーメッシュに防獣ネットを取り付ける作業の様子は福原農園の嫁ブログ「びわ農家の気持ち」の記事「イノシシ戦記?ウリウリ兄弟との激闘編?」でも紹介しています。


・苗木の周辺に杭を打つ。有刺鉄線で囲む。


 びわの苗木のまわりに肥料をまいた後など、イノシシが地面をほじくり返し、苗木を倒してしまうことがありました。そのため、苗木の周りに杭をうち、その周囲を有刺鉄線で囲ったことがあります。杭、といっても、廃材を60cm位の長さに切ったものをハンマーで周囲に打ちつけていっただけですが。若干は効果があり、苗木が倒されることは少なくなりました。その周囲を有刺鉄線で囲いましたが、こちらの効果はいまいちだったように思います。杭だけのものと、杭と有刺鉄線を囲ったものでは、あまり差が見られませんでした。イノシシの毛皮は厚いため、有刺鉄線は効果が少ないように感じました。草刈りの邪魔にもなるので、2011年の8月に有刺鉄線は撤去してしまいました。


・網で農地を囲う。


2016年にびわ山の一部をホームセンターで売っていたイノシシ除けのネットで囲ってみました。5mおきくらいに支柱を立て、ネットの下はヘアピンの金具で固定しました。設置したあとしばらくはイノシシを防ぐ効果がありそうでしたが、ネットの下をくぐられたり、ネットが切られたりして、最終的には侵入を許してしまうことになってしまいました。イノシシを防ぐには強度が足りず、ネットが草刈りの邪魔になってしまうため、現在は撤去しています。現在、防獣ネットはワイヤーメッシュと組み合わせて使っています。

・夜間、見回りをする。


 福原農園の竹林は家のすぐ前にあります。2010年に竹の子がイノシシに荒らされていた時期、寝る前に見回りをしてみました。そうしたら、電柵の内側にイノシシがいるわいるわ・・・。おもちゃのピストルを鳴らしながら夜中の竹林でイノシシと追っかけっこをして、外に追っ払いましたが、朝までにまた、侵入されていたようです。当たり前ですが、イノシシと追いかけっこするのは危険なので、真似はしない方がいいです。

・竹の子をビニールで覆う。


 2012年は普通のタイプの電柵でしか竹林を囲わなかったので、イノシシに侵入されました。そこで、見つけた竹の子に肥料の袋を被せ、杭で止めてみました。手間の割には効果があったように思えます。イノシシにやられたものはありませんでした。

・夜間、ラジオをつけっぱなしにしておく。

 2010年の竹林には、電柵を設置しても突破されていたので、夜にラジオをつけっぱなしにしてみました。最初の日くらいは、少し効果があったようですが、長続きはしませんでした。人間を怖がっている地域では効果があるのかもしれませんが、福原農園周辺ではイノシシはあまり人を怖がっていないようです。

・獣道をふさぐ。

 山林内で捨てる枝などを使って獣道をふさいだりもしました。これはまったく効果がありませんでした。すぐに新しい迂回路ができてしまいます。

・くくり罠を設置する。

 イノシシが出始めた頃、簡単なくくり罠(胴くくりわな)を設置したこともありますが、かかる気配はまったくありませんでした。イノシシの通り道を熟知していないと、イノシシを捕まえることは難しそうです。現在は胴くくり罠は使用が禁止されています。
最近はご近所の有害鳥獣駆除員の方が足くくり罠を近くに設置して、たまにイノシシが捕まります。罠にかかったイノシシは暴れて危険なため、猟銃などがないと処理できないと思います。

(↓2020年10月8日の福原農園instagramより↓)


・箱罠の制作(檻を借りることができたのでやらなくなりました)


 できるだけ安く、箱罠を自作したいと思い、参考にしていたのが、島根県中山間地域研究センターが考案した低コスト簡易型箱罠です。材料費は2万円ほどで、実際作るためには鉄の棒を切断する必要もあるので、いくつか専門の工具(機械)が必要です。
箱罠は餌などでイノシシをおびき寄せ、捕える罠です。そのため、設置することによって、イノシシを集めてしまう効果があることを忘れてはいけません。農地内に設置すると、以前より多くのイノシシがやってきた、ということになりかねません。そのため、農地は電柵などで防御し、農地から少し離れたところに箱罠を設置することが基本です。くくり罠に比べると、警戒心が強い個体を捕まえにくい、という欠点もあります。


・農地周辺のえさ場を減らす。


 福原農園周辺の山林には、多くのトウジ(ドングリ)の木が生えています。けもの道も、木の近くを通過していることが多いようです。福原農園では、びわの防風林としてトウジの木を使っているのですが、大きくなりすぎて、びわに対する日当たりを悪くしていることもあり、大規模に整理しています。ドングリが落ちてこなくなった分、秋にイノシシが来る頻度は減ったのではないかと思います。



・農地の草を刈りはらう。


 草が膝くらいの高さまで生えていると、イノシシは身体を草に隠しながら移動することができるようになってしまいます。イノシシの活動範囲を小さくするためには、ある程度草刈は必要です。草刈をした後の場所に平気で出てくるイノシシもいるので、効果は限定的ですが、やってくるイノシシの数を減らすことができます。



 2012年8月16日夕方5時ごろ、草刈りをしていたら、近くの草むらがごそごそ動 いています。覗き込んでみると、茶色の縞模様の動物が2頭見えます。こちらは 素手だったので、どうしようかと思いましたが、親が近くにいないことを確認して から、首を押さえつけて捕まえました。夏はイノシシの出産シーズンなので、 多分産まれたばかりのウリボウです。素早い動きはできなそうな感じでした。 有害鳥獣を捕獲した後は役場に申請をします。しっぽをジップロックに入れ、 捕獲場所、サイズ、捕獲方法などを記入します。福原農園がある南房総市ではイノシシへの報奨金があり、尻尾を持っていくと少し補助が降ります。このときは4千円×4頭で1万6千円もらいました。(当時、南房総市から7千円の報奨金が降りていたのですが、全額もらえるわけではないようでした。)



・イノシシ除けペレットをまく

 株式会社瀬薄ジャパンさんから、サンプルを送るのでイノシシ除けのペレットのテストをしてくれないかと問い合わせがありました。現在は肥料の生産は行っていないようなのですが、もともとは固形肥料を扱っている会社で、有機肥料成分に唐辛子の刺激成分であるカプサイシンを混ぜて今回の製品を作ったようです。2013年3月15日、竹林に撒いてみました。一袋が軽いので斜面でもまくのは大変ではありませんでした。ただ、唐辛子の刺激臭がするので、撒くときにマスクは欠かせないです。2013年は竹林をイノシシからほぼ完ぺきに守ることができました。電柵の中で、イノシシのペレットを撒いていないところの竹の子も掘られていなかったので、イノシシペレットの効果だと結論づけるのは難しいかもしれません。でも、電柵も通常のタイプだったので、例年だったら電柵を突破されていたところです。かなり効果があったということができると思います。
2016年にも新製品のサンプルをおくってもらったので、イノシシが侵入を試みる方向の電柵周辺にまいてみました。結果、イノシシの侵入を完全に防ぐことができました。ペレットを電柵と組み合わせることで、電柵の防御力を大きく上げることができるということができそうです。


わな猟の免許を取るためには(千葉県の場合)

 罠のうち、囲い罠と呼ばれるものは、仕掛けるのに罠の免許がいりません。囲い罠とは、天井部分がない檻罠のことです。しかし、よほど大掛かりなものでない限り、イノシシに対しては使えません。イノシシを捕まえるためには、罠猟免許を取得した上で、有害鳥獣の申請をし、それをパスした上で、足くくり罠、箱罠を設置するしかありません。 まず、千葉県射撃場(市原市)で行われる講習会を受けます。受けなくても試験は受けられますが、試験に合格するのは難しいと思うので、受けた方がいいです。実技試験を講習なしで受かることはまず不可能だと思います。8000円を現金書留で郵送し、申し込みます。試験では、講習を受けた人しか答えられない問題が出題される(特に、実技試験の罠の設置は、3分の時間制限もあるので、初めて見る罠の設置するのは厳しいです。)ので、講習と本試験がセットになっていると考えた方がよいようです。免許本試験の申請をするためにはいくつか書類を用意する必要があります。また、直接、地域の振興センターに申請に行かなくてはなりません。用意するものは、申請書、写真、医師の診断書、住民票、80円切手、印鑑です。申請書には収入証紙(5200円分)を貼っておく必要があります。 私の場合、罠の免許取得にかかる費用のうち、1万円くらいは南房総市の補助が降りました。罠の免許取得に補助を出しているところは多そうなので、取得前には確認をしておくとよいと思います。 2011年11月12日、講習会のテキストが届きました。

 2011年11月26日、市原市にある千葉県射撃場に、講習を受けに行きました。午前中は知識問題の講習で、午後は実技でした。実技では、狩猟鳥獣の判別、罠(くくり罠)の設置の練習をしました。

 2011年12月3日の試験では、写真をとれる感じではなかったので、日程表だけ。知識問題は30問で、7割が合格ラインです。「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法令」の問題が約13問、「鳥獣に関する知識」の問題が約9問、猟具に関する知識」の問題が約6問、「鳥獣の保護管理に関する知識」の問題が約2問で構成されています。試験時間は90分ですが、20〜30分で終わる位の問題量です。20分過ぎたら、修了した人は退室して、適性検査を受けることができます。適性試験では、視力、聴力、運動能力が試されます。これが終わった時点で、一回合否の発表があります。今回は80人くらいいたうちの、2名が不合格でした。不合格の方は、講習を受けていないようでした。合格者は狩猟鳥獣の判別と、罠の判別、設置の実技試験を受けます。猟具ではまず、イノシシに使用可能な猟具として檻罠とくくり罠を選びます。 そのあと、どちらかを選択して罠の設置をするのですが、まず、くくり罠を選択した方がいいです(檻罠を選択して合格した強者が過去1人だけいたらしいですが)。罠を設置した後の試験管のリアクションで、罠の設置が不十分かそうでないかがわかるようになっている(その辺も講習で教えてもらえます)ので、不十分なようだったら最初からやり直した方がいいでしょう。3週間のうちに合否の結果がわかります。

 2011年12月23日、罠猟免許が届きました。早速役場に行って、有害鳥獣の申請、罠の貸し出し等について聞いてきました。有害鳥獣の申請はすぐに済みましたが、罠については地区ごとに貸し出せる個数が決まっているため、借りるのは難しそうな感じでした(常時貸出し中、のような感じがしました)。
しかし、2015年2月、新しく製造されたばかりの檻を運よく借りることができました。

出来立ての檻は自然のものではない匂いがするので、最初はイノシシも警戒してしまうといいます。福原農園の場合は、イノシシを捕まえるまで10か月かかりました。


※ その後、うっかり資格更新を忘れてしまい、現在は、
  私は資格を持っていません。





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