びわは、もともとインドや中国南部にあったものが、弥生時代に日本に伝わった、と言われています。3000年前のインドの教典にも「びわの葉や枝、茎、根には大きな薬効があり、どんな病苦も癒す」と書かれているそうです。中国では、びわの葉を別の生薬と配合し、いろいろな漢方薬が作られています。
日本では、江戸時代にびわの薬が全国的に人気になり、今でも各地にびわにまつわる言い伝えが残っています。「びわの木が庭にあると病人が出る」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、これはびわを薬としてもらうために、びわの木がある家に病人が集まったことから来ているそうです。
最近では、びわの科学的な研究も進み、びわに含まれている様々な成分とその効果が明らかになりつつあります。このページでは、びわの種の使用例、栄養成分、びわの葉の自然療法について紹介しています。
《びわの種のご注文について》
2024年に収穫したびわの種は11月19日に完売しました。
現在、2025年6月末発送のびわの種の予約注文を受け付けています。
ページ内容(ページ内リンク)
下の青字をクリックするとその内容が書かれている部分に移動します(windowsパソコンのみ)。
びわの種と葉の現在の発送(ご予約)状況
びわの種と葉のご注文の前に
びわの種と葉の薬効成分研究の歴史
びわの種の使用方法
びわの葉の自然療法とレシピ
《びわの葉の発送について》
2024年は、びわの葉の剪定は行なわない予定です。
よって、現在びわの葉のご注文はお受けしておりません。
びわの種をお送りしたお客様からのメールを、「お客様からのメール集(びわの種関連)」のページでご覧いただけます。
福原農園では、冷凍したびわの種1袋(1kg)を4,000円(税込・送料別)でお分けしています。
送料は、このページ下にある表でご確認ください。なお、びわの種はクール便(冷凍)での発送となるため、種と葉を両方ご注文いただいた場合は、2便に分けての発送になります。
【びわの種についての注意事項】
びわから取り出した種をザルに入れ、水を流しながらゴシゴシこすることで、汚れをとります。当園では、水洗い以外の処理はしておりません。洗浄後すぐに1kgずつ量りとり、業務用冷凍庫で冷凍しています。
(↓2019年6月26日の福原農園instagramより↓)
※びわの種に含まれる薬効成分の「アミグダリン」は、刺激が強い物質です。少量では薬効があると言われていますが、一度にたくさん摂取するのは身体によくありません。福原農園のびわの種は焼酎漬け用に販売しています。適量、使用方法を守って服用してください。
2017年、他社のびわの種粉末製品で回収事例が4件起きています。粉末にするとアミグダリンが出やすくなってしまい、身体に悪影響を及ぼす可能性があります。福原農園のびわの種を粉末に加工して使用することはおやめ下さい。
びわの種をご注文のお客様は、下の青文字をクリックしてご注文内容をご入力ください。
ご注文後、こちらから料金やご入金方法をメールでお返事いたします。それを待って、ご入金いただいてからの発送となりますので、ご了承ください。
福原農園 焼酎漬け用冷凍びわの種 注文フォーム(パソコン、スマホ用)
現在、2025年6月末発送予定のびわの種の予約注文をお受けしています。びわの種はご入金確認後の発送となります。発送はまだだいぶ先になりますが、ご入金期限は料金をお知らせするメールが届いてから2週間以内とさせて頂いておりますので、必ずご入金期限を守ってください。ご入金期限を守らないご注文は、ご注文取り消しとさせて頂きます。
びわの葉のご注文はお受けしていません。
送付先地域 | 1kg ~ 5kg |
6kg~ 10kg |
11kg~ 15kg |
北海道 | 1,300 | 1,700 | 1,950 |
青森、秋田、岩手 | 1,100 | 1,600 | 1,850 |
宮城、福島、山形、東京、茨城、栃木、埼玉、群馬 千葉、山梨、神奈川、新潟、長野、富山、福井、石川 静岡、愛知、三重、岐阜 |
1,050 | 1,550 | 1,800 |
大阪、京都、滋賀、奈良、兵庫、和歌山 | 1,100 | 1,600 | 1,850 |
岡山、広島、山口、島根、鳥取 | 1,250 | 1,650 | 1,900 |
香川、徳島、愛媛、高知 | 1,250 | 1,650 | 1,900 |
福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島 | 1,300 | 1,700 | 2,000 |
沖縄 | 2,650 | 3,450 | 4,100 |
びわの種と葉は薬用に使われ続けて、3,000年以上経ちます。しかし、薬効成分の科学的な研究は、まだ始まって100年ほどしか経っていません。
札幌の病院で西洋医学の診察を行っていた福島鐡雄博士の研究は、初期の研究の一つです。静岡の金地院という禅宗のお寺で行われていた、火であぶったびわの葉を身体にあててマッサージするというびわの葉療法を調べ、「びわの葉療法の効果は迅速で確実性があり、万病に効く」と結論付けています。その科学的裏付けとして、アミグダリンやエルムシンなどの薬効成分を挙げています。びわの葉を火であぶるとこれらの薬効成分が反応し合って微量の青酸配糖体が発生し、それが皮膚を通して吸収され、大きな効果を発揮すると述べています。
しかし、この研究は当時はあまり注目されるものではありませんでした。その後、大阪大学医学部の安田博之博士のびわの葉とウサギを使った実験や片瀬教授のびわの葉療法での癌患者に対する治療など研究は行われていたのですが、戦争へ向かう社会情勢と、西洋医学を中心とする現代医学の台頭で、自然療法の研究は行われなくなってしまいました。
戦後になって再び、アミグダリンの研究が行われるようになってきました。アメリカのクレブス博士は、中央アジアのフンザという長寿国には癌になる人はほとんどいないということを知り、実地調査を行いました。博士は現地の人が毎日食べている杏に含まれるアミグダリンに注目しました。アミグダリンはびわや杏だけではなく、同じバラ科の梅やプラムの種子などにもたくさん含まれています。びわの葉には20ppmくらいのアミグダリンがありますが、びわの種子にはその1000~2000倍という非常に大量のアミグダリンが含まれています。博士は、アミグダリン(=ビタミンB17)は癌細胞を直接攻撃しながら、一方では栄養素として正常細胞を活発にし、自己治癒力を高め間接的にも癌を攻撃しているため強い抗がん作用を発揮すると述べています。
また、アミグダリンが分解されてできる安息香酸(ベンズアルデヒドの酸化でできます)は強力な鎮痛作用があり、治療の手助けになっているそうです。この結果を踏まえ、博士はアミグダリンを癌患者に大量に注射して癌を治療するという療法を作り出し、その普及に努めました。この療法は本でも紹介され、ブームになりました。
しかし、アメリカの公的機関が改めてこの療法を検証したところ、一時的に癌が改善していても、実際には完治していないことがわかりました。そのため、今では、西洋医学風にアミグダリン単独で使用しても癌を抑制するには不十分だという見方が一般的です。びわの葉、種を自然療法的に服用した場合と西洋医学的にアミグダリンを投薬した場合で結果が異なっているので、アミグダリン以外に含まれている成分も複合的に働いているのでは、とも言われていますが、そうだとしたら、その組み合わせを探すのは大変なことです。現在でもびわの葉、種の薬効のメカニズムは科学的に解明できていません。
しかし、近年では、漢方薬等の効果についても科学的な解明がされるようになってきました。漢方薬の一種、大健中湯が腸の血流促進、細胞受容体の感度上昇等の複合的な組み合わせで腸の活動を活性化させることがわかったのもつい最近のことです。びわの種、葉についても、将来はアミグダリンの働き、補助的に作用する物質の特定等がはっきりする日が来るのかもしれません。
びわの種をご注文くださったお客様から、多くの感想をいただいております。
種を1年半ほど食べ続けてから抗がん剤治療を受けた方は、ほとんど副作用がなく、食欲は旺盛で、髪の毛も全く抜けなかったそうです。おそらく、びわの種によって免疫力が回復したためではないか、とのことでした。
また、別の方は、ホワイトリカーにびわの種(300~500g)を漬け込み、1年ほど寝かせておくそうです。そうして出来上がったいわゆる「びわ酒」は、化粧水や塗り薬、湿布薬などとして利用されているとのことです。
びわの種を野菜と一緒にミキサーにかけて食べる、という方法を教えて下さったお客様もいらっしゃいました。「4か月半、毎朝3個食べています。人参、リンゴ、長芋、キャベツ、セロリ、生姜を適当に切って、皮を剥いたびわの種3個と水と塩少々を加えてブレンダー(ミキサー)でジュース状態に、鍋にうつして加熱沸騰させて食べています」というお話。びわの種をこういう方法で食べるというのは、びわ農家も初めて知りました。種の形も残っていないと思うので、大分食べやすくなるのではないかと思われます。
さらに、別のお客様は、「種をレンジで30秒ほどチンし、コンデンスミルクをかけるととてもおいしいです。」「皮が少し焦げる位に炒ると苦味が少なく、ホクホクして美味しくなります。」という情報を教えて下さいました。
びわの種は決して食べやすいものではありませんが、黒豆のように甘く煮て食べると食べやすくなるようです。お客様に聞いた話ですと、2時間ほど種を煮て、やわらかくなったら砂糖を加えると、黒豆のような感じ、栗のような風味になることもあるそうです。
また、花粉症対策に種を使用されている方もいらっしゃいます。種を黒糖で煮込んで、1日3粒食べているそうです。びわの葉は、焼酎につけたものが歯茎の痛みに効くそうです。綿に湿らせたものを歯茎にあてておくと、痛みが和らぐそうです。
圧力なべで煮て、食べやすくしたびわの種を分けていただいたことがあります。圧力なべで煮た煮汁と一緒に冷凍すると苦味が消えて食べやすくなるそうです。食べた感想は、最初、黒豆のような味で、しばらくすると弱い苦味が感じられる程度で、とても食べやすかったです。びわの種特有のにおいもありませんでした。
びわの種の使用方法として、一番一般的なのは、種をホワイトリカーに漬けて薬用成分を抽出し、そのびわの種子エキスを飲む方法です。作り方は
種は毎日起き抜けに2粒ずつ、ほうじ茶を飲みながらかじったそうです。種は硬いのでお茶といっしょに食べたほうが、少しずつ軟らかくなって食べやすいとのこと。
びわの種のハチミツ漬け、ブランデー漬け
びわ食べ放題のお客様S様より、びわの種のはちみつ漬け、ブランデー漬けについてのメールをいただきました。以下にご紹介します。
びわの種と椎茸の佃煮、ありがとうございました。お盆からずっと暇がなく、やっとびわの種を漬けました! 今回はブランデー漬けと蜂蜜漬けを作りました。
右の赤い蓋が蜂蜜漬けです! 明日になったら種が沈んでとてもいい香りになると思います! 3日ほどたったら、カビ防止の為に冷蔵庫に入れます。種はエキスが出てしまうのかパサパサになるので美味しくないですが、エキスはとても美味しいですよ! 頭痛がひどくなる前に、ティースプーン一杯飲むといつの間にか治っています。
これは、福原農園の食べ放題で私が持ち帰った種で漬けた蜂蜜漬けです! 3日目の時の写真です! 冷凍の種を洗って、水気をふきとり皮を剥いて半分に割ります。もう一度ペーパーで水気を拭き取り少し乾燥させます(私は扇風機の風に1時間くらいあてました)。あとは消毒したびんに種を入れて上から蜂蜜を注ぎます。ブランデー漬けも同じようにします。母がびわの葉と種のホワイトリカー漬け、玄米焼酎漬け、ブランデー漬けなど作っていて送ってくれたのですが、娘がホワイトリカーで漬けたものにかぶれてブランデーに漬けたものにはかぶれなかったので、私もブランデー漬けを作りました。母は氷砂糖入りも作っています。手間はかかりますが、自然のものでお薬が出来るのでほんとにありがたいです。剥いた皮は干して粉にし、すり潰して湿布にするための種とともに冷凍庫保管しています。
びわって凄いです! これからも美味しいびわを作り続けて下さい!ありがとうございました。
びわの種で作る杏仁豆腐
びわは杏子(あんず)に近い種類なので、食べた後の種からびわ風味の杏仁豆腐を作ることができます。とても簡単です!
<材料>
びわの種30g(茶色い皮付きでOK) 水200cc 牛乳400cc
植物性生クリーム200cc ゼラチン10g(水40ccでふやかしておく)
砂糖90g 粗熱をとる氷
<作り方>
びわの葉の自然療法は、3000年も前から知られています。びわの薬効成分の力を使って自然治癒力を高め、病気など治療する方法です。池田書店から出版されている「ビワの葉自然療法 望月研 著 東城百合子 監修」で詳しく書かれています。
ここでは、そのうちのいくつかを紹介します。
これはとても簡単な方法です。やり方は、びわの葉を靴の底にしき、靴をはくだけです。しばらくすると足の裏が少しひんやりしてきます。足の裏から熱をとることにより、疲れをとることができるようです。数時間は効果が続きます。ただ、使用後はびわの葉はぼろぼろになります。
静岡の金地院という禅宗のお寺で行われていたびわの葉療法です。特別必要な道具はないので、びわの葉療法をご家庭で試してみたいという方にお勧めです。やり方は、次の通りです。
温めたこんにゃくの熱と水蒸気を使って、患部やツボを温める「こんにゃく温湿布療法」に「びわの葉療法」を組み合わせた方法です。こんにゃくは小さくなるまで繰り返し使えますが、使用後食べることはできません。
びわの生葉を体にあて、その上に8枚に畳んだ綿布と8枚に畳んだ紙を重ね、その上から棒もぐさに火をつけて押圧する方法です。太い棒もぐさは作用が強く、重病の方は長時間行うと疲れてしまうので注意が必要です。
びわの葉には熱を取る働きと鎮痛作用があります。そのため湿布の代わりに使うことができます。古くから行われていた、もっとも素朴で手軽な方法です。
びわライチ
上のびわの葉酒を使ったカクテルです。テイストは中口、アルコール度はやや強いです。
<材料>びわの葉酒40mL
ライチ酒15mL
レモン汁5mL 果糖10g
クラッシュドアイス1/2カップ
シェーカーに、びわの葉酒、ライチ酒、レモン汁、果糖を入れて軽く混ぜ、クラッシュドアイスを加えシェイクします。
びわの葉茶
びわの葉を煮出してお茶を作ることもできます。色が鮮やかで、飲みやすいお茶です。びわの葉は、市販の十六茶の材料に入っていることもあります。
濃く煎じたものは、ぜんそくや胃腸の痛みに、薄く煎じたものは疲労回復、夏バテ防止に効果があります。
びわの葉が大量にある場合は、びわの葉エキスを作っておくと長い期間使用することができます。上記のびわの葉療法と同じように使うことができます。びわの葉エキスを綿に湿らせたものを歯茎にあてておくと、歯茎の痛みを和らげることもできます。また筋肉痛の時に使用することもできます。お客様から伺った使用方法を下記にご紹介します。
昨秋に焼酎で枇杷の葉エキスを作ってみました。枇杷の葉500グラムを1.8リットルの焼酎2本に漬けて半年置きました。東京にいる娘がしょっちゅう風邪気味で咳が続いていましたので、年末届けたところ本人もよく効くので驚いていました。のどの痛みがひどい時は、寝る前や仕事に出かける前にティースプーン一杯程度を喉の奥にゆっくり含ませるように飲むそうです。いっぺんに楽になったと申しておりました。炎症がひどくない時は薄めて飲むとよいと思います。お友達に差し上げたところ「毎日飲んでいます」と喜んでもらえました。花粉症が楽になるとのことです。のどや鼻の炎症に効くようです。私は、肩コリや足の痛いところに枇杷の葉エキスを含ませたキッチンペーパーを皮膚フィルムで貼ります。カイロ等で温めるとさらに効果が上がるように思います。
作り方は下の通りです。
びわの葉が使い切れずに余ってしまった場合はお風呂に入れてもいいです。また、びわの葉療法で使った葉をそのまま使用することもできるのでおすすめです。冷え性、神経痛、関節痛、肩こり、腰痛、アトピーに効能があるそうです。びわの葉のエキスが十分に出ると成分(びわの葉茶の成分です)でお風呂の水が褐色になります。
びわの葉の効能は動物にも認められ、実践されています。福岡県八女市の牧場では、乳牛の乳房炎治療に、びわの葉の焼酎漬け液を使って効果を上げています。
液の作り方は、びわの葉を2cm角くらいに細かく切り、25度の焼酎に漬けておくだけです。通常は1年位漬けておきますが、急に必要な時には3カ月くらいのものを使っても大丈夫とのことです。「この液をスプレー容器で朝、患部にかけてやると、夕方には症状がなくなっている。もう20年位やっているが、安心だから、使い続けている。」と牧場の方は話しています。
びわは常葉樹なので1年中どの季節でも葉を取ることができますので、身近にびわの木がある方は、使用する度に新鮮な葉を取って使うようにした方がいいです。びわの葉はできるだけ緑が濃くて肉厚のものを選ぶようにしてください。びわの木が近くになく、保存する必要がある場合は、葉を洗わずに4~5枚ずつ束ねてポリエチレンの袋に入れ、空気を抜いて葉の根元のところで袋の口をしぼり、袋ごと輪ゴムで止めておきます。これを新聞紙に包んで冷蔵庫の野菜室に入れておけば2~3か月は保存できます。
〒299-2412
千葉県南房総市富浦町大津535
Instagram
・メイン
farmfukuhara
・スタッフ
farmfuku
facebook
facebookはこちら
twitter
twitterはこちら
※6月は繁忙期になっています。お問い合わせは極力ご遠慮ください。
※びわ狩りのお問い合わせをよくいただくのですが、当農園ではびわ狩りは行っていません。よろしくお願いします。
メールはこちらから
福原農園への行き方